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「旅をするカード」を持って、コーヒーで旅をしましょう

5月から配布を始めました「旅をするカード」。

コーヒーを買うたびに、そのコーヒーの産地があるエリアのスタンプが貯まって、4つのエリアがぜんぶ埋まるとコーヒー豆/粉200gとお取替えします、というスタンプラリーのようなカードです。

カードの使いかたは、こちらのページからご確認ください。


・・・というカードなのですが、この旅をするカードが生まれたいきさつを少しお話させてください。

私たちがコーヒーの事業をスタートしたのが2010年、そのころはまだコーヒーの多様性なんていうものは限られた好事家のためのものだったように思います。品種がなんだとか、生産処理がどうだとか、そういうものが味にどう影響を及ぼすか、そしてそのようなコーヒーを飲んだときにどう感じるか、そんな情報(主にアメリカが主導していましたね)を熱心に採り入れていた時代でした。

それから干支がひとまわり、いまでは缶コーヒーでも農園を指定したものが発売されています。一般の方が飲まれるコーヒーも、多様性が浸透してきたようです。当店にコーヒーを求めていらっしゃるお客さまにも、コーヒーに対する造詣の深い方が多くおられまして、こちらがびっくりするような見識をお持ちだったりします。

たしかに、コーヒー生産というところでは細分化や差別化が非常に進んできており、当店でも店頭やネットショップで販売している銘柄は生産者さんを銘柄名にし、品種などの情報を公開しています。「コロンビア」「エチオピア」などと国名でご紹介するのでは、ちょっとくくりが大きすぎるなという感じがしますものですから、お客さまのニーズに合わせるような形で、そのようにしています。

10年以上コーヒーの生産地を、生産者さんを眺めてきました。細かく見ていけば、どの生産地も、生産者さんも、それぞれに考えがあって、品質の良いものをと一生懸命にコーヒーを栽培されています。同じ村でも畑が違えば風味がぜんぜん違う、そんなことも当たり前です。しかしそんなコーヒー生産を大きく見てみれば、コーヒーは人であり、人は国であり、その国があるところ長い歴史と独自の文化があります。コーヒーを選ぶとき、お召し上がりのときに、地球という単位で地域を見渡して、そこを見ていただくというのもいいなと思ったわけです。


希少な品種だとか、生産処理に特別な工夫をしているとか、すごくユニークな香味を持つとか、さまざまな特徴を持ったコーヒー豆が取引されいています。それらもコーヒーの魅力です。しかしそのような細かい点をいつもいつも追いかけてるのもたいへん、ちょっとリラックスして「アフリカのコーヒーを飲もう」「次は南米大陸のコーヒーもいいな」などというような、ちょっとおおらかな見方でコーヒー豆を見てもらって、地球儀の上で(おっと現代はGoogle Mapかな)旅をしながらコーヒーを楽しんでもらえればと思うのです。


それでは、コーヒーで楽しい旅を。Bon voyage!