私たちについて

私たちをプッシュする魔法のことば「コーヒーがあるしあわせ」。2010年に始まったサンシャインステイトエスプレッソの歴史は、簡単で月並みな、この魔法のことばを追いもとめるハートとともにあります。私たちのコーヒーで貴方にすこししあわせを感じていただけたら、そして誰もがそんなしあわせを手にすることができたら。そんな私たちについて、すこしだけ知ってもらいたいことを書きました。

サンシャインステイトエスプレッソは

サンシャインステイトエスプレッソは、世界中の産地で手作業で作られた、素晴らしい品質の生豆を扱い、店舗で毎日焙煎をし、丁寧に全量ハンドピックを施し、コーヒー豆を店頭で販売し、そして卸売りを行う、人の手から手へとつながるハンドクラフトコーヒー製造販売所です。カフェも併設しています。

扱うのはハンドクラフトコーヒー

産地からの買い付け

世界中を飛びまわり、あらゆる産地から私たちのコーヒーを買い付けしてくれる、信頼できるパートナーを紹介します。彼らは生産者の深い信頼関係を持ち、また彼らを支えるたくさんの人たちの努力があり、買い付けという困難な仕事をこなしています。
私たちと彼らには長年にわたるお付き合いがあります。私たちの必要とするコーヒーを伝えますと、彼らはしっかりと責任を果たし私たちの手元に素晴らしいコーヒーを届けてくれるのです。

丸山健太郎
株式会社丸山珈琲 代表取締役社長

1991年に軽井沢にて丸山珈琲創業。
2001年からは、バイヤーとして生産地訪問を開始し、現在は1年の半分近くを海外で過ごす。また、数々のコーヒー豆品評会、審査会における、国際審査員(カッパー)としても活躍。

  • カップ・オブ・エクセレンス国際審査員
  • ACE(エース)(Alliance for Coffee Excellence Inc.)名誉理事
  • 2004年にSCAE(ヨーロッパ スペシャルティコーヒー協会)若手起業家賞受賞

鈴木 太郎 
株式会社サザコーヒー 代表取締役副社長

1969年茨城県ひたちなか市で「サザコーヒー」を開業した鈴木誉志男・美知子夫妻の長男として生まれる。
2008年に代表取締役副社長に就任。
東京農業大学で果樹園芸を学ぶ。コロンビア、グァテマラ、ブラジルをはじめ原産国での研修を行いコーヒー鑑定士の資格を取得。各国の品評会にて国際審査員として参加。
コロンビアにある自社農園の運営・管理を行いながらコーヒー豆の買い付けなどを行っている。

  • 日本スペシャルティコーヒー協会 理事

どのようなコーヒーを選んでいますか

私たちが扱うコーヒーは、ハンドクラフトコーヒーと呼ばれるものですが、それは、赤道近くの産地で人の手が大切に育て、収穫したコーヒーの実を、私たち焙煎者の手作業の焙煎工程を経て、飲まれる方の手へ届けることができるもの、と考えています。コーヒーが安全で安心なこと、しっかりと生産者の生活を支えられること、その生産が長期に持続可能なこと。私たちはこれらを満たすコーヒーを選び、皆さんにご紹介したいと思います。その取組について、少しご紹介します。

コロンビアのカウカ県にトトロという名の村があります(アニメを連想しますね)。その村は首都から400kmほど離れた山あいの奥地にあり、たいへんコーヒーの生産が盛んです。私たちはトトロ村の生産者から毎年決まった量を契約して、送ってもらっています。もう5年のお付き合いになります。
毎年送ってもらいますので、彼らは安定した収入を計算することができますし、私たちは良い品質のコーヒーを計画的に輸入することができます。このような契約が増えることで、彼らは設備投資をしたり、将来に備えをすることができるようになります。
このようなコーヒーを飲む皆さんが、生産地で一生懸命コーヒーをつくる人たちの安定した生活を下支えしているわけですね。

また、2018年のカップオブエクセレンス(国際品評会)では、ニカラグアの大会で入賞を果たしたホセ・ロペス氏の所有するレクエルド農園のロットを、私たちがオークションで落札することができました。カップオブエクセレンスのオークションはコーヒー商社や大手チェーンがこぞって入札をしますので、私たちのように小規模な事業者が割り込むことは難しいのですが、思い切って落札にチャレンジしました。
この背景には、美味しく品質の高いコーヒー豆をつくってもなかなかそれに見合った収入とならず、貧しさから抜け出せないことも多いという産地の事情があります。私たちは高い品質のコーヒーにはそれだけの対価を支払い、生産者がより豊かな生活となる助けとなるようにと願っています。
このような素晴らしい品質のコーヒーは、飲み手の私たちがしあわせを感じるのみならず、生産者自身のしあわせにもつながるのです。

私たちの歩み

移動カフェ

2010年2月13日。私たちにとって記念すべき日です。

それまでに私たちはコーヒーについて時間をかけてじっくりと学び、コーヒーを売ることを仕事にするための準備を整え、古いルノーのバンを購入し改造を済ませました。そして茨城県南部にある牛久の街角で「移動カフェ」というとても小さなビジネスをスタートさせたのがこの日でした。

このコーヒーバンは、牛久とつくばを中心にいろんな場所へ出向き、たくさんの人たちにコーヒーを楽しんでもらうことができました。特に、私たちの「ロングブラック」というお湯にエスプレッソをとかしたものが評判となり、現在でも変わらず人気の看板メニューとなりました。

2011年3月、およそ1年が経過したころに私たちのいた牛久市も被害を受けた「東日本大震災」が発生、私たちのビジネスは方向転換を余儀なくされました。インフラが何日も停止し、その復旧には茨城県南でも長い時間がかかりました。そしてより被害の大きかった福島県の支援として南会津町「だいくらスキー場」のレストハウス内にポップアップカフェを冬季のみ営業し、売上げの一部を支援に役立ててもらう活動を始めました(現在も続けています)。

自家焙煎店へ

2012年になり、私たちの自家焙煎コーヒーの販売が増えてきましたので、11月に東京に店舗を構えることになりました。墨田区本所という静かな下町です。

移動カフェはいったん終了し、自家焙煎店としてカフェ併設の自家焙煎店として再びのスタートとなりました。いまでこそ蔵前エリアはおしゃれな街と言われていますが、当時は工場や問屋が立ち並び、近所の皆さんにコーヒー屋が成り立つのかと心配されたものです。そして自家焙煎店としてまた一歩踏み出すために、当初の国産直火式小型焙煎機からアメリカ・ディードリッヒ社の2.5kg半熱風型焙煎機へと焙煎機をサイズアップすることとなりました。

店頭でのコーヒー豆の販売に加え、私たちのコーヒーを扱いたいと声をかけていただけるようになりました。コーヒーの大会で審査員をしたり、コーヒー専門学校で講師をしたりという活動を評価していただけたのか、カフェやコーヒー店で私たちのコーヒーを楽しんでいただける場所が少しずつ増えてきました。私たちだけのコーヒーの輪だったものが、いく人もの、いく店もの輪へと広がっていく、そんな素敵な出合いをこのピンクの焙煎機がもってきてくれたような気がします。

ハンドクラフトコーヒー製造販売

最初は移動カフェから始まった私たちですが、本所に移り焙煎をしていくうちに、喫茶のご利用よりも私たちのコーヒー豆をお求めのお客さんが増えてきました。

また卸売りをご希望の店舗さんも増えてきまして、ディードリッヒの2.5kg焙煎機では大忙しです。そこで、ドイツ・プロバット社の12kg熱風型焙煎機を、はるばるドイツから輸入することになりました。

求めるのは堅実な基本性能と大きな熱量。1992年式の鍛造鉄板装甲のモデルを探し出し、丁寧に職人さんがリビルドをして日本に向けて送ってもらいました。ボディは往年の名機ですがコントロールユニットは現代のモニタリングシステムにアップデートしてあり、最新の焙煎理論も取り入れて伝統の焙煎手法に現代的なアプローチを加え、日々焙煎しています。

ハンドクラフトコーヒーとは、人の手が作業することをベースとして品質を高め持続可能な生産を行うことができるコーヒーのこと、だと考えています。私たちが扱うコーヒーは、産地の人たちが非常に苦労をして美味しくて安全に作ってくださるものです。それらを皆さんに紹介できるのは大変にしあわせなことですし、産地をより良くするだけの対価を支払うことができる者でありたいと願っています。

現在では私たちのコーヒーを扱っていただいているカフェやレストランが、北海道から四国、九州まで全国に広がっています。ほんの少し前まで、ルノーのバンでコーヒーを淹れていたような気がしますが、目まぐるしく毎日を過ごしているうちに、いつの間にか日本のあちこちで私たちのコーヒーが飲めるようになっていました。なんだか不思議な気持ちがします。もしどこかへお出かけのときに、ふらっと入ったお店にSSEのロゴがございましたら、そのお店はきっと「コーヒーがあるしあわせ」に満ちあふれていることでしょう。

スタッフ紹介

ホゼ

仕入・焙煎

2011~ ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ・ジャッジ
2012~2017 ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ・ヘッドジャッジ
2014~ SCAJコーヒーブリューワーズ委員会委員

まーちゃん

抽出・品質管理

2012 ジャパンカップテイスターズチャンピオンシップ3位入賞