ちょっと長くなりますが、フウガドールすみだの清水和也選手がご挨拶に来店してくれました、という話です。
まずは「フウガドールすみだ」について説明します。
サッカーのJリーグ、バレーのVリーグのように、フットサルではFリーグというトップリーグがあります。そのトップカテゴリのF1リーグを戦う、墨田区をホームタウンにするフットサルクラブが「フウガドールすみだ」です。SSEはフウガドールすみだの公式スポンサーを務めています(たぶん6シーズン目)。
次にフウガドールすみだの歴史を簡単に紹介します。フウガドールすみだ初代監督の須賀雄大さん(現フットサル女子日本代表監督)が高校OBらでつくったアマチュアのフットサルチーム「森のくまさん」がおなじくアマチュアの「BOTSWANA」と合流して、都リーグからとんとん拍子に昇格を重ね2007年にFUGA MEGUROと改称し、なんと2009年のカップ戦にて、すでにプロリーグとして組織されていたFリーグの強豪を打ち倒し、最強の名を欲しいままにしていた(今でも最強です)名古屋オーシャンズを決勝で破り優勝を果たす、というとんでもない歴史を持っています。そしてFリーグに参入し現在のFUGADOR SUMIDAという名称で墨田区を本拠地にF1リーグを戦って9シーズンになります。
Fリーグ参入前にアマチュアクラブながら全国制覇を達成した、というフウガですが、その後10年以上も優勝という二文字から遠ざかっていました。惜しいところまで行くもなかなか、という年もあり、期待感はあるのですが、なかなか手が届きません。そんな中、今年はFリーグ参入後悲願の優勝を、選手権で勝ち取ることができました。
その主力となったのが、清水和也選手です。そしてその清水選手が、優勝の報告(と移籍の報告)でご来店いただきました。
ここからは清水和也選手のお話です。
僕(ホゼ)が初めてフットサルの試合を見たのが、2015年9月6日、墨田区総合体育館でのホーム名古屋戦でした。
その時の記録がFリーグ公式サイトにあります。
当時、名古屋オーシャンズにはミスターFリーグみたいな立ち位置の森岡薫選手がいました。ものすごいストライカーで、この年の得点ランキングでも2位でした。僕が初めて見たフットサルの試合で、その森岡選手とバチバチやっていたのが清水選手でした。
予備知識もなくルールもわからずに見ていたのですが、ほかにも、印象に残った選手が何人もいたものの、飛びぬけてすごかったのが清水選手でした。とにかく身体能力が高く、負けん気も強く、遠くから見ていて若い選手だというのはなんとなくわかったのですが、11番という背番号しかわからず、清水選手という名前も会場でいただいたパンフで知りました。
試合は明らかに名古屋優勢で、フウガは少ないチャンスもモノにできず、ゼロ封で終わります。完敗と言っていいでしょう。
しかし、見どころがありました。それは、相手が嫌がるほどに押せ押せで攻め、体を張って守り、コート内を縦横無尽に走り回る、まだまだ粗削りな清水選手でした。森岡選手にボールが渡るやしっかりと守備をして、前線にボールを運ぼうとした森岡選手が嫌がってパスを選択してボールを手放すほどの力強さで、見ているこちらもその攻防に手に汗を握りました。
まだまだ力不足なところがあり、ボールが清水選手に入っても奪われてしまったり、シュートまで行けなかったりと、ゲームの中で活躍したということではなかったのですが、そのポテンシャルは全くの素人の僕にもはっきりとわかるほどでした。
その後、SSEは微力ながらもフウガドールすみだのスポンサーになりました。そのご縁で須賀監督と清水選手がもったいないことに揃っての挨拶にご来店いただきました。
そのときに、もう廃刊となってしまいましたが、フットサル情報誌のフットサルナビの表紙になった最終号にサインをいただきました。こういう時に気さくにサインをしてくれる清水選手はファンを大事にしてくれるなあと思います。
フウガを応援する中で、SSEのイベントに清水選手の等身大看板が来てくれたこともありました。
イベントでは文句も言わずゴールを狙う姿勢で何時間も立っていてくれました(看板ですから)。
トンカツをご馳走しますよ、と声をかけたら本当に後輩たちを連れて来てくれて、畠山選手(彼はいま清水選手がスペイン移籍前まで付けていた11番を背負っています)、鬼塚選手(当時、レンタル移籍中でフウガ所属でした。現在は名古屋オーシャンズに戻っています)といっしょに両国でトンカツを食べたのはいい思い出です。
スペインへ移籍していた時、一時帰国でフウガのゲームに来てくれて、そのときに移籍先のユニフォームにサインをしてもらったり。
今季のユニフォームにサインを書いてもらって、また記念撮影。
お気づきかと思いますが、清水選手が「ぜひ!」とおっしゃるので金メダルを首にかけさせてもらいました。めっちゃ重かったです。実際の重さというより、これを獲るまでの道のり、清水選手の想いが乗っかっての、とても重い重い金メダルでした。
清水選手は、世界で活躍するビッグな選手なのに、SSEのような微力なファンも大事にしてくれて、本当に人間性が素晴らしいなあと思います。最初に出会ったのが18歳、スタンドから見た彼がこんなにすごい選手になるとは(いや、なると思っていたような気がします)。
2023-24シーズンから、清水選手はフウガの8番ではなく、名古屋オーシャンズのユニフォームを着ることになりました(という報告も兼ねて来ていただけました)。僕がフウガを応援しようと思ったきっかけを作った清水選手、途中でスペインに行き大活躍をして戻ってきてフウガを優勝に導いた清水選手、来季は名古屋の選手になるのですが、どう考えても「ウチの子」としか思えません。
いつかもっともっとすごい選手になってフウガに凱旋するでしょう。そのときまで、
……いってらっしゃい!