長らくお楽しみいただきましたギチャタイニが終売になりまして、ガトゥンドゥに切り替わりました。
コーヒー生産というのは主に、赤道ちかくの山地で行われているわけですが、ケニアは国内のどまんなかを赤道が走っており、ケニア山を含む山地を抱えて、まさにコーヒー生産に適した国と言っていいでしょう。
と言っても、いくらケニアだからといって放っておけばおいしいコーヒーの実がなって、適当に袋詰めすればおいしいコーヒーとして出荷できるわけではなく、雑な作業ではおいしくなコーヒーになってしまいます。それは国際市場では安くしか売れませんので、コーヒーに適した土地でもコーヒーでの収入はたいへんに低いものになってしまいます。
ガトゥンドゥのあるキガンジョステーション(ステーションは農協の集荷場みたいなイメージです)、ギテンベステーション、ンドゥンドゥステーションが合併して、1995年にティリリカ生産者組合が設立されました。
それまで、生産者たちを指導したりする仕組みがなく、ただコーヒーの木から実をもいで出荷していた生産者たちのつくるコーヒーは、品質がわるく市場での価格も大変に低いものでした。低収入のため、コーヒーの栽培には力を入れないという悪循環を変えるべく、ティリリカ生産者組合になってからは品質第一で農家の指導と品質管理を徹底していきます。
ガトゥンドゥでは「チェリーチェッカー」という仕組みをつくり、肥料のやり方や剪定などコーヒーの木の栽培から変えていき、完熟した実だけを丁寧に摘むことを徹底しました。すると、みるみる品質が良くなっていき、ガトゥンドゥのコーヒー豆の市場価格は高まりました。それは農家の収入に直結します。かくして生産者たちはおいしいコーヒーをつくることに熱意を持って取り組むようになりました。
ぜひ、ガトゥンドゥの皆さんが一生懸命につくったコーヒーをおためしくださいませ。