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トトロが新年度ものに切り替わります(と、まさかの出会いの話)

SSEの看板銘柄として、かれこれ10年以上も買い続けている「トトロ」ですが、今月より新年度もの(ニュークロップ)に切り替わります。

銘柄の名前のトトロは、あの有名なアニメーション映画とはなんの関係も無く、コロンビアの南西部にあるトトロ村という地名から来ています。トトロ村では小規模な生産者たちが組合を作っているのですが、その組合が加盟しているのがFNCという組合の連合会みたいな組織で、SSEではそのFNCを通してトトロ村の組合のコーヒー豆を購入しています。2014年にはじめてトトロ村のコーヒーを購入して以来、継続的に取引をしていますが、途中から麻袋にSSEの名前を入れてもらって、必要量をあらかじめ作ってもらうという形になりました。組合ではもちろん非常にたくさんのコーヒー豆を出荷していますので、SSEで買う量はその中ではほんの僅かということになりますが、それでも、毎年買うよという意思表示をして取引を続けていくということは彼らの安定した経営につながると思いますので、そのような形を採っています。

トトロ村の生産者さんたちはとても真面目にコーヒーを栽培しているなあと感じるのですが、毎年同じように美味しいコーヒー豆が届きます。気候変動、雨の量や日照時間などが同じ年は無いと思うのですが、ちゃんと同じようにコーヒーを育て、収穫するという不断の努力を感じることができます。

今年のコーヒー豆もまた、ちゃんと美味しいものが届いています。

1年分のコーヒー豆がまとめて横浜に着くわけですが、到着したてのものは豆の色が緑色に近く、水分量も多めで柔らかい感じがします。これが時間の経過とともに表面の色がだんだんと薄くなっていき、わずかずつですが乾燥も進みます。焙煎は豆の乾燥の進行によって変えていかなければなりませんので、年間を通して同じ銘柄を使うという場合には注意が必要です。


ところで、毎年の秋に、日本最大のスペシャルティコーヒーの展示会が東京ビッグサイトで開催されているのですが、SSEではその委員を務めておりますので毎年裏方をやるのですが、昨年、そこで思いもかけない出会いがありました。

コロンビアのFNCの関係者であるという方たちとお話していたときに、自己紹介をして名刺を差し上げたところ、そのうちの一人の方が名刺を見て「この会社のオーナーはあなたか」とびっくりした様子だったので、わけを聞いたところ、なんと、数年前までSSE向けのコーヒー豆の袋にSSEの名前をプリントしていたのは自分だとおっしゃるのです。生産処理の現場でお仕事をされていたそうです。そしてまるで懐かしい友達に久しぶりに出会ったかのように喜んでもらえて、こちらも大変嬉しく思いました。

向かって左、ジョアンさん